リーダーに学ぶ生き方:「新しい資本主義」は「web3」が実現する!(前編) 26才Web3起業家・渡辺創太:世界で勝てば日本は変わる

なぜ今web3なのか?

皆さまはインターネットの世界で今、注目されている「web3」という言葉をご存じでしょうか?

「3」と言うからには、「1」や「2」も存在する訳で・・・まずは、ごく簡単にインターネットの歴史を紹介しますと・・・(ちなみに、慶應義塾には日本のインターネットの父と呼ばれる、村井純名誉教授がいらっしゃいます)

(注)本編前半では、「なぜ今web3なのか?」といったお話しをします。Web3の概要をご存じの方は、後半の渡辺創太氏インタビュー部分へどうぞ。

web1.0は、windows95が発売された、1995年に始まると言われています。windows95にバンドルされていたIE(インターネットエクスプローラー)を使用して、PCから世界につながることを可能にしました。「ネットサーフィン」などという言葉が流行ったのもこの時期ですが、テキスト+画像の検索を可能にしました。Yahooに代表される検索エンジンが登場したのもこの頃です。

web2.0は、2005年ころから始まったと言われますが、このころになるとISDNやADSLといった新しい通信方法(プロトコル)が登場して、ネットへの「常時接続」が可能になりました。

2007年には、Iphonが登場して携帯できるPC=スマートフォンの時代となります。これまでの、ガラケーでiモードから、スマホでSNSへと移行が進みます。web1.0の世界での「情報取得」から、web2.0では「情報交換」の世界に移行したことになります。

この移行を可能にしたのは、膨大な量となる情報(データ)を処理するための情報処理サービスが飛躍的な拡大を続けてきたこと、中でもGAFAMと呼ばれる米国のサービスプロバイダーの進展があります。その結果、GAFAM無しでは私たちのネット生活は成り立たないというくらいに、大きな影響を及ぼすようになりました。

そもそも、国境を越えて世界のだれとでもつながることを可能にしたインターネットの特徴は、特定の管理者がいないことであったはずなのに、今や特定の事業者が、世界中のかなりのデータを握る存在になってしまったこと・・・そしてこれを問題視する動きもでてきました。

そこで、これから期待されるのが、web3ということになります。web3はというと、現時点では明確な定義というものはなく、次にくる概念的なものと言い換えた方がよいかと思われます。特徴と言えるキーワードは2つ、「中央集権から自律分散へ」「ブロックチェーン技術」があげられるでしょう。そしてそこに広がる世界では「価値の交換」が可能になるということです。これによって、私たちの社会に大きな変革がもたらされます。「価値の交換」が可能になることにより、組織の在り方、働き方、日々の生活といった経済活動が大きく変わることが予想されます。


渡辺創太氏インタビュー:世界で勝てば日本は変わる

後半は、渡辺創太さんの大学時代から現在に至るまでをフォーカスして、インタビュー記事の一部を引用します。(元・記事は以下の通り)

https://news.yahoo.co.jp/articles/65f576c6342676de99bd8172928cd1687ab26c3f

2022.04.13

CoinDesk Japan

26才Web3起業家・渡辺創太:

世界で勝てば日本は変わる【脱・日本】

渡辺創太氏プロフィール
Stake Technologies株式会社CEO。1995年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。インド、ロシア、中国、アメリカでインターンシップ活動を経験後、2018年シリコンバレーのブロックチェーンスタートアップChronicledに就職。帰国後、東京大学大学院ブロックチェーンイノベーション寄付講座共同研究員(2019-2020)を経て、Stake Technologiesを現CTOと創業。


「世界を目指す」ブロックチェーン

「僕は純ジャパ(純粋な日本人)。英語はネイティブではない」という渡辺氏は、大学1年生のときに初めて1人で海外に出た。行き先はインドだ。下着しか履いていない泥にまみれた子どもが、自分の洋服をつかんでお金をねだるという体験にショックを受けた。「日本って恵まれているな」と実感した。 その後の大学生活では、国際交流を手掛けるNPOで働いた。楽しみを感じる一方で、「目の前の数十人を幸せにできるかもしれないが、地球の裏側の人を変える事はできない」と考えるようになった。 2016年、雑誌「WIRED」の特集は「ブロックチェーンは世界を変える」だった。紹介されていたのはエストニアの「Funderbeam(ファンダービーム)」。非上場企業の株式をブロックチェーンでトークン化し、世界中の誰でも買えるようにしていた。 当時、大学2年生に戦慄が走った。「例えば、誰もがAppleの初期株の保有者になれる。これがお金の民主化で、技術として可能性がある」。社会問題を解決する技術だと確信した。翌年、大学3年生で技術の集積地であるシリコンバレーに渡った。

起業家を目指す「格好いい」

ブロックチェーン企業「Chronicled(クロニクルド)」に入社。医療とブロックチェーンを掛け合わせたスタートアップで働いた。 もともとはビッグテックや外資系金融機関に入ろうと考えていた。しかし、「アメリカだと、一番優秀な人たちが起業する。二番目の人たちがスタートアップに入る。起業家として生きるのは格好いい」と憧れた。 日本に帰国した後は、東京大学にブロックチェーン研究員として籍をおいた。そこで出会った技術者と共に、起業を決めた。

手を差し伸べるための資本主義

「資本主義のシステムからはみ出てしまったマーケットで、貧困が起こっている。解決を目指すため、短期的には資本主義のマーケットを出るのではなく、その中で勝ってお金を流す方が早い」と、困っている人に手を差し伸べるために取り組む。 寄付では、FTX創設者のサミュエル・バンクマン・フリード(Samuel Bankman-Fried)氏が有名だ。渡辺氏は2021年末から、寄付活動を始めた。額は200万円。「今年は頑張って数千万円を寄付できるようにしたい」という。 親孝行も忘れていない。両親にお金を借りて、シリコンバレーに留学した経験を振り返り、「今は、両親に家を買ってあげることが目標」と微笑む。

シンガポールのビジネス環境

環境が整えば、日本に戻りたいと公言する。ただ、日本の課題は税制面だけではない。シンガポールのメリットについて、「ポリシーメーカー(政策立案者)が暗号資産を推して、金融のハブを作るという意識だ」と説明する。 シンガポールの暗号資産関連企業は500社近くあり、多くの事例が参照できるという。また、法律をはじめとしたルールがクリアであり、弁護士と会って、話せば、その場で解決できることがビジネスのスピード感を担保してくれるようだ。

国家戦略としてのWeb3

「日本人として負け続けるのはくやしい。失われた30年間を過ごした若者がこの国に希望が持てることをやっていきたい」と語り、世界時価総額ランキングでGAFAMがトップを占める現状から、日本がWeb2で敗北したことを指摘する。 日本に対しては、政府がWeb3を国家戦略にすることを求める。「1兆円のWeb3ファンドを作る」などの大胆な施策による積極的な取り組みを提言した。 起業家として、「受け売りだが、自分が生きてる世界と生きていない世界の差分を作りたい」と、自身の存在意義を社会的なインパクトに置き換える。実際にAstarの価値が世界で認められ、日本が税制改正を検討するためのモデルケースになっている。「自分たちが事例を作ることで、社会がより良い方向性に変わっていくことが楽しい」と目を輝かせる。 「日本で時価総額トップ10に入る企業が新しく出てきたら、すごく希望がわきませんか」と渡辺氏。「Astarの時価総額は1~2年で10兆円を目指す。まだ序章です」

CoinDesk Japan 編集部

以上、ここまでが、掲げた本題の前編です。後編ではタイトルに掲げた「新しい資本主義」をweb3がどのように実現していくのかレポートしたいと考えます。

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