地元出身の塾生への支援と、塾員としての地域活動への接続を目指して

今回は、先の総会・新入生歓迎会に出席いただいた、新たな教育事業展開を目指す、小林佑輔さんに寄稿いただきました。

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足利三田会のみなさま、初めまして。2012年文学部美学美術史学専攻卒の小林佑輔と申します。足利三田会へ参加する塾生、塾員の皆様の一助になればと思い、私自身のことと行っている活動について書かせていただきます。拙い文章で恐縮ですが、お付き合いいただければ幸いです。

 織姫公園の隣にあった日赤で生まれ、足利市助戸で育ちました。高校は太田高校へ進みましたが、足利高校との対抗戦の際には通2丁目の交差点で大中黒紋の旗を掲げる役目を任され、まるで敵陣に踏み込む戦国武将のようで誇らしく感じたことを今でも覚えております。(その年は足高の勝ちでした。)

 太田高校では数学の進度についていけずに落ちこぼれましたが、志望校を決めねばならず、とりあえず家の近くにできた塾へ通い始めました。その時に出会った先生が現在、明光義塾足利南教室で教室長をしていらっしゃる鈴木先生でした。鈴木先生のおかげで私は慶應義塾大学に受かりました。合格の報告をした時、先生が目に涙を浮かべて喜んでくれたことは今でも覚えています。

 自分もアルバイトとして塾講師をするうちに、天職であるように感じ始めました。高校で自信を失った生徒たちが学力を伸ばすにつれ表情が明るくなり、遂には志望校へ合格して自身に満ち溢れた姿になる様子を見る度に、自分の仕事に誇りを感じます。もちろん志望校に届かず悔しい思いをすることもありますが、「先生ともう1年頑張りたい」と言ってくれることもあり、励みになります。本気で頑張った1年は一生の財産になると思います。

 明光義塾足利南教室では私の合格後、校舎が12年連続で早慶上智合格を成し遂げ、日本一の教室として社内で表彰を受けました。その後私は別の学習塾へスカウトされて就職しましたが、その塾では英文法にのみ重きを置くスタイルゆえにどの優秀な先生も全く結果を出すことが出来ていませんでした。現場から変えようともしましたが不可能でした。

 こういった成功体験と失敗経験からわかったことがありました。同じ勉強時間でも、方法論が間違っていると全く異なる結果になるということ。受験生が早慶合格のためにやるべきこと、また限られた時間の中でやってはいけないことを私は誰よりもわかっています。この経験を活かし今こそ独立し、自分で塾を作る時だと思いました。

慶應義塾塾歌に、「わが手に執れる炬火(かがりび)は、叡智の光あきらかにゆくて正しく照らすなり。」という一文があります。

また、福沢諭吉は「慶應義塾の目的」にて、「四面暗黒の世の中に独り文明の炬火(きょか)を点じて方向を示し、百難を冒して唯前進するのみ。」と演説しています。

私は塾員として福沢諭吉の志を受け継ぎ、受験生が暗闇に入り込んでしまったときに道を照らせるよう、この場に”炬火塾”と名付けることにしました。

学習塾という仕事は誰でも出来る仕事のようで軽視されがちですが、私は大きな可能性を感じています。例えば合格のノウハウを持っている我々が毎年2名でも慶應合格を出せば、それだけで地域三田会に毎年2名の新人が入ることになるでしょう。三田会の繋がりは必ず地域経済を活性化させます。地元は静かよりも賑やかなほうがきっと楽しくなると思います。

もし塾員の方や友人の方で、ご子息ご息女を慶應に入れたいという方がいらっしゃいましたら、是非私どもにお任せください。私だけではなく教え子たちが現在でも慶應にいますので、彼らをよいお兄さんお姉さんとして、又よい先輩として、受験の生きたアドバイスも貰えるはずです。

 ご相談、ご質問等ございましたら、kobayashi@kagaribijuku.jpまでお送りくださいますと幸いです。また、手を貸していただける方、応援してくださる方がもしいらっしゃいましたら是非気軽にご連絡頂ければと思います。日ごろから高校生と接していますので、足利三田会と足利高校を繋ぐ架け橋になれたらと思います。

 足利三田会の良いところは現役の慶大生も参加しているところだと感じています。こんなに素晴らしいことはありません。足利市を足利三田会から世代を超えた力で盛り上げ、いずれは栃木県下ナンバーワンの大人気三田会になるよう、私も力を尽くしてまいりますので、どうぞこれから宜しくお願い申し上げます。


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幹事長の村田です。小林さんの活動は、少子化の進む現代において、地元足利出身の塾生を増やすと同時に、卒業してからも、いつ、どこに居ても、地元足利の進展を考えられるような塾員になってほしいという私の願いとも一致して、今回、寄稿していただきました。

特に昨今では、過疎地の支援のために、ネット市民となって、メタバースやWeb3のDAOといった仕組みを活かして、地域支援活動ができるといった事例もでてきました。

若い皆さまのこれからの活動に期待しております。

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